Vol.13 2020.11.12

M.A.C.VOL.4

先日のMAKE A CIRCLE VOL.4で久しぶりに人前で泣いた。 あたりまえじゃない、奇跡がそこにあったから。


殆どの人がそうだと思うけど、2020年は空白の1年だった。
本当ならもっと沢山の活動や出会いがあったはずなのに、ほとんどなかった。
そして気がつけばもう年末。

ふと辺りを見渡すと、1年前とは全く違う景色が広がってる。
辞めていったアーティストの屍や、忌々しいビニールに囲まれたステージ、偉そうにふんぞりかえるアルコールスプレー。

仕方の無い事だとは思うけど、やっぱり悔しいし悲しいし、やるせない。

それでもめげずにGYBは直向きに活動してきた。



今年の6月、緊急事態宣言解除後に初めて開催したMAKE A CIRCLE VOL.2は、「名古屋のライブハウスの方針がまだ定まってないのに、無銭ライブなんてとんでもない!」と総叩きを受けた。(とはいえ、何を言われても構わない下らない連中だったので、何とも思わなかったけれども)

そしていちいちもう話さないけれど、それ以外にもこの半年は色々な変化があり、思う所も沢山あった。


変わらないGYBの思想、理念、アイデンティティとは裏腹に、環境だけは目まぐるしく変わった。

そのせいで不安に駆られる事もあったし、ムカつく事も沢山あった。
だからこそ沢山悩んだ。


そんなふうに追い詰めれられた事は、30年近く生きていると何度もあった。
だけど、そうやって思い悩む事があっても、いつも必ずこう思う瞬間がある。


「これでよかったんだ。本当によかった。」って。


自分に言い聞かせる訳でも無く、心の底からそう思う瞬間が、足を止めない限りいつも必ず来る。



今回はそれがMAKE A CIRCLE VOL.4だった。

苛立ちや不安でお先真っ暗な中出会った、まるで兄貴のようなKENさんとシキサイメンバーとの友情。
同じように直向きに悩みながらも走ってきたストロボサイダーとの再会。
紆余曲折を経て変化したフロアの雰囲気。


あの夜あの瞬間、その全てを目の当たりにして、「これでよかったんだ。本当によかった。」心からそう思った。


そう思えた事、そう思わせてくれた事が、涙が出るほど嬉しかった。
泣くつもりなんて無かったけど、抑えられなかった。


辞めていったアーティストもいれば、潰れてしまったライブハウスもある。
消えていった顔見知りもいれば、陰口を叩くだけの連中もいる。

それでも直向きに同じ想いで戦ってきた新しい仲間と、負けずに走り続けてまた会えた仲間。
そして、その思想、理念、アイデンティティ、作品を心から愛してくれている人たちが目の前に沢山いた。
そんな奇跡がこの状況下でようやく起きたんだ。

これでよかったに決まってるよね。


もちろんGYBがいつも正しいわけじゃないし、当たり前につまづく事も間違える事もある。
そんな事分かりきってるから、過信なんて1ミリもしてない。

それでもこの気持ちだけは、絶対に間違っていないって、今はそう言い切れる。
そう言い切らせてくれる沢山の仲間がいたから。



長くなったけど、伝えたいことは一つ。


GYBの抱えていた憂いや不安を拭ってくれてありがとう。
MAKE A CIRCLE VOL.4の会場に居た全ての人に感謝してます。(もちろん事情があって足を運べずに涙を飲んだ人にも感謝してます)

本当にありがとう。



あの瞬間がこれからの人生でもっと大切な宝物になるように、GYBはこれからももっと頑張ります。

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